カテゴリー別アーカイブ: ファイナンス

セブン&アイホールディングスの行く末

セブン&アイホールディングスのカリスマ経営者である鈴木俊文会長兼CEOの退任が世間を騒がせました。カリスマ追放に至った経緯などは、多くのメディアが報道していますので、ここでは、同社の足元の業績と課題を振り返ってみたいと思います。 2016年2月期の連結売上高は6兆457億円と前期比+0.1%と微増。営業利益は前期比+2.6%の3,523億円となり、5期連続の最高益となっています。 ところがセグメン … 続きを読む→

Bloomberg社のβの無償提供が終了

最近気づいたことですが、Bloomberg社が提供していたβが有償提供となってしまいました。 bloomberg社のサイトのトップページからマーケット情報に入り、株式の銘柄コードの入力すれば、過去の株価チャート、時価総額等のデータを見ることはできます。ただ、それらの情報から、βがなくなってしまったわけです。ちなみに、かつて同社が提供していたβの定義は以下の通りです(かつての同社HPから引用)。 日 … 続きを読む→

日立が中期経営計画 営業利益率8%超に

2016年5月19日付日経新聞に日立製作所の中期経営計画についての記事が掲載されていました。一部を抜粋すると以下の通りです。 日立製作所は18日、2019年3月期の売上高営業利益率の目標を8%超に設定したと発表した。東原敏昭社長は記者会見で「構造改革を進める」と強調し、売上高営業利益率5%未満の事業は撤退する方針だ。買収などに1兆円を投じる計画も表明し、あらゆるモノがインターネットにつながる「Io … 続きを読む→

クボタ、農機・建機の在庫半減

日経新聞(2016/4/20付)の記事によれば、クボタが農機・建機の在庫を半減するといいます。 クボタは主力の農機や建設機械で在庫の半減をめざした生産・販売改革に乗り出す。今夏から国内約2500人の販売担当者に専用の携帯端末を配布。営業状況を即時に細かく把握し、需要予測の精度を高めて生産や部品発注のムダを抑える。需要が天候により変動しやすいため、在庫を余分に抱えがちだったのを改める。2015年末に … 続きを読む→

自社株買いそれ自体は価値創造しない

2016年2月2日付の日経新聞によれば、2015年年間の自社株買い実施額は4兆8千億円と9年ぶりに過去最高を更新したといいます。資本効率の向上を迫られている日本企業が株主配分の手段として自社株買いを拡大しているようです。私たちにとっても、自社株買いという言葉が目新しいものではなくなってきました。 ただ、ここで私たちが押さえておかなくてはいけないのは、自社株買いで企業価値は創造されないということです … 続きを読む→

期待NPVの落とし穴

企業経営者が将来の不確実性をどのように考えるべきか世の中にはいろいろな議論があります。今回はファイナンス的に考えてみたいと思います。 ここにプロジェクトAがあります。このプロジェクトは初期投資が200億円必要です。あなたは二つのシナリオを考えました。ベースシナリオでは、毎年100億円のフリーキャッシュフロー(FCF)を生み出せると予想。一方、悲観シナリオでは、毎年▲50億円のFCFとなってしまう。 … 続きを読む→

パナソニックの「キャピタル・コスト・マネジメント(CCM)」

パナソニックは31日、18年度に売上高を10兆円へ拡大する目標は取り下げる一方、20年度に営業利益を15年度計画比約1.5倍の6000億円に増やすという事業方針を発表しました。津賀一宏社長は「利益重視の経営に転換する」と述べたといいます。パナソニックは重点事業を絞り込み、より利益の出る体質づくりを目指すようですが、単なる損益計算書上の利益増加を重視しているのではありません。 2015年4月から同社 … 続きを読む→

ドコモ、月内に金庫株3000億円消却の勘違い

日経新聞(2016年3月10日付)によれば、NTTドコモは保有する自社株式(金庫株)のうち、発行済み株式総数の3%にあたる1億3000万株程度を3月中に消却する公算が大きいといいます。日経新聞(一部抜粋)にこうあります。 保有する金庫株は昨年末時点で発行済み株式総数の5%。5000億円の自社株買いを全て実施すると金庫株は1割に膨らむ。帳簿上からなくす消却によって5%水準に抑える方向だ。機動的な資本 … 続きを読む→

リスクとは危険ではない

リスクと聞くと、我々は良くない出来事を想像します。たとえば、品質問題だとか、工場火災だとかいったことです。 ファイナンスのリスクは、「危機」という東洋の文字がその本質を的確に表している。 こう言ったのは、私のビジネススクールのファイナンスの先生です。危険の危と機会の機とが組み合わさったのが危機という漢字です。つまり、プラスとマイナスの両方の側面を持つのがファイナンスにおけるリスクの定義だというので … 続きを読む→

「率」と「額」

講義の中でこんなことを質問することがあります。 「もし、XXさんが100円を私に投資してくれるのであれば、お帰りの際に150円にしてお返しします。これが選択肢A。もし、1000円を私に投資してくれるのであれば、1100円にしてお返しします。これが選択肢B。どちらもリスクはなし。XXさんは全くお金に困っていないとします。どちらを選びますか?」 あなただったら、どちらを選びますか。 およそ、20%の方 … 続きを読む→

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